入院用ポンチョを作った記録

夫リクエストアイテムです。入院中に点滴している時の羽織モノとして、トレーナーみたいな裏毛ニット生地でポンチョを作りました。ポンチョじゃなくて、マントかも。

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ポンチョ(マント)と点滴と入院

肌寒い季節の入院中、点滴をしているとパーカーとかカーディガンとかをきちんと着られません。袖に腕を通せなくて、羽織るだけというのが嫌なので、ポンチョを作って欲しいというリクエスト。冷え性なので、寒い時期はとても辛いのだそうで、上着は前を閉めて着たいのだそう。

生地について

お洗濯も頻繁にするだろうし、トレーナーによくありそうな厚さの裏毛ニットを使って作ってみました。ふつうに着る分には問題なかったので、使い勝手的な事は入院した時に検証する感じの試作みたいなものです。

点滴ポンチョの前と後ろ

生地の幅の都合で、背中心も縫い合わせになりましたが、伸び防止になるかもしれないので良かったかも。

副資材について

点滴中は腕の可動範囲も狭いので、前開きの開け閉めを服の内側からもしたいという事で、リバーシブルファスナー仕様です。これ、介護用のお洋服によく使われているんだそうです。

ふつうのファスナーとの違いやサイズについては、こちらの記事をご覧下さい。

また、全部紺色で袖もなくて、どこが衿元かわかりにくいかと思ったので、手頃なタグを目印代わりに縫い付けています。

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そのほか

寒さ対策のためのハイネック気味な衿にしてみました。スパンテレコとかリブの方が良いかと思ったのですが、色が違うと嫌なので、とりあえず共生地にしてみました。

点滴ポンチョの襟元

ポンチョの型紙

ポンチョもマントも、とりあえずは円の真ん中に首が出る穴が開いていればそれでなんとかなるので、あまり精密な製図をしなくてもなんとかなるものだと思います。前に編んだポンチョも、どんどん目数を増やして、円に近づけていくだけでした。

ただ、生地をあまり沢山使うのは予算的にも、出来上がった時の重さ的にも考え物なので、正円ではなく、そこそこの大きさで作るのが現実的だろうと思います。今回は成人男性向けなので、より控え目な円にしたく、簡単に製図することにしました。

参考にしたのは、パターン塾のジャケット&コート編。作例に、ものすごくかわいいマントが載っています。

ただ、製図そのままだと、袖部分が前身頃側と後ろ身頃側で別パーツになってしまって、肩線から袖口まで縫い合わせる事になってしまいます。好みではないので、袖は前後合わせて1枚にしたい。

前後の型紙を突き合わせても、衿のあたりにダーツをつけないとおさまらないので、袖がラグランになっているカジュアルアイテムの型紙を参考にしました。お手持ちのトレーナーなどの袖と身頃との合体部分を写すでもいいと思います。

袖がなんとかなったら、裾方向は成り行きでなんとかなります。ニットなので、適当でもいい感じになるのがすばらしい。あとは、生地の幅と相談して、いい感じのAラインになるようにします。

オールシーズンのメンズ服にも、ラグランのTシャツが載ってます。パーカーも載っているので、一冊お手元にあると結構使い回せて良いです。

出来上がり

少しでも柔らかく仕上げたかったので、袖や後ろ中心の縫い合わせは家庭用ミシンです。ロックミシンで縫いしろの始末をして、縫い合わせた後、開いてステッチしました。皮膚が薄くなったり、お肉が落ちてくると、体重がかかった時に痛いと思うので、全体にフラットな方が良いような気がします。

首の付け根から、袖先まで78センチ。裾の長さは前後それぞれ156センチ。袖先の手を出せる部分のスリットは35センチほどです。衿は7.5センチ。長すぎても、座っている時に邪魔そうだし、短すぎても移動の時に格好悪いし、ばさばさしすぎても邪魔そうだし、狭すぎても動きにくかろう、とサイズは悩ましいです。

点滴ポンチョの全体像

裾は折ってステッチしましたが、マントだと全体がカーブしているので、見返し仕立てにする方が結果的には楽でキレイな仕上がりになるように思います。重みが出るように幅広めの裾折り返しにしたので、馴染ませるのが大変で、苦労したのに、あまりキレイにできず、ぷかぷか浮いてしまいました。

着心地

ということで、さっそく入院してしまったので、持って行ってもらいました。袖を出せるスリットがあるので、動作性が良いように思います。

点滴ポンチョの着画

点滴をしていても、前を閉めて暖かめに過ごしてもらえたようで何より。入院なしで済むのが一番なんだけど、入院しちゃったからには、少しでも快適に過ごせると良いので、どなたかの参考になれば幸いです。

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