裾よけは、お着物を着る時に使うものです。まっすぐ縫うだけなので、簡単に作れます。ミシンでだーっと縫ってもよいし、和裁の練習アイテムにも良いです。
裾よけとお腰の違い
裾よけとお腰は大体同じものですが、個人的には「お腰」は肌着で、「裾よけ」は二部式襦袢の下半身部分という気がします。私は二部式襦袢の時はお腰を使わないからかもしれません。着物の着方はそれぞれで、二部式の時もお腰を付ける事もあると思うので、決まりはないです。
きちんとしたシチュエーションで着付けてもらう時などの持参品の「裾よけ(お腰)」は、肌着の方を指すと思います。浴衣の時は、ワンピース式の肌着か、肌じゅばん+裾よけ(お腰)を用意します。
裾よけ兼お腰
写真は、襦袢生地で作った裾よけです。肌着のお腰としても使うし、嘘つき襦袢セット(二部式襦袢)の下半身としても使えるように作ったものです。白い部分はサラシ、紐は新モス、赤い小花部分は絹です。

解き生地を襦袢の下半身部分的な感じに縫い合わせ、それとサラシを合体させたのですが、もらい物の長襦袢や古い長襦袢、サイズが微妙に合わない長襦袢があれば、襦袢を上下に分割して裾よけにするのが簡単です。
お腰にするのなら、素肌に直に触れる事になるので、頻繁に洗濯する事になりますが、自作であれば多少縮んでもほつれても、直すのは簡単だと思います。私は、ネットに入れて洗濯機で洗っています。おしゃれ洗い用洗剤なら、そうそう縮まないです。むしろ、木綿で作ったアイテムの方が縮む気がします。
古い襦袢をリサイクル
長襦袢は、長着(ながぎ・普通の着物のこと)とサイズが合わないといけないです。長すぎる分には問題ないですが、小さくて丈が足りない場合はどうしようもないです。サイズが合わなくて着ていない襦袢があれば、分解して再利用すると、着るのもお手入れも楽になる気がします。
袖ははずして付け袖に。上半身は半襦袢にして、残った下半身を裾よけにできます。下半身はサラシが足せるので長さ調整が簡単ですが、上半身は着丈を足すのが大変なので、先に上半身分を確保します。残った分が裾よけです。
上側も下側も着丈は好みによります。丈足し分のサラシ部分の長さにも決まりはないです。紐の長さも結び方によるので、締めやすい長さにします。
襦袢をばらす時は、縫い目ごと切っても、丁寧に扱えばバラバラにはならないので、遠慮なく切って大丈夫です。ぬいしろ始末が終わるまでは、ほつれないようにマチ針などで押さえておきます。切ってすぐにロックでも構わないです。着てしまえば外からは見えないので、やりやすい方法でさくっと作ってしまえば良いです。
お腰の作り方
裾よけもお腰も、基本構造は本体生地+サラシ+紐です。出来上がりの形は単純なので、型紙はいりません。出来上がりサイズが想定と少し違ってきても、そうそう問題はないです。
下図は本体(うらがわ)と書いてある部分は一枚ですが、生地サイズが足りない場合は適当な場所で接いでも問題ないです。

サイズの決め方
腰にくるっと巻き付けて使うものなので、出来上がりの幅と長さ(着丈)は、それぞれの着やすい・動きやすいサイズによります。
既製品のものがお手元にあれば、それを参考にして、狭すぎる広すぎるなどの好みを反映させます。何もない時は、バスタオルなど幅も長さもある布を腰巻いて良さそうな幅を探ります。
さらし部分は、本体生地が十分にある場合はさらしを半分に折った半分を使うと、残ったサラシの再利用がしいやすいです。半分では足りない場合でも、中途半端に残ったサラシは紐とかに使えるので、仕上がりの丈に応じてサラシ部分の高さを決めます。
着丈は、お腰専用の場合はふくらはぎの真ん中ぐらい、普段着用に裾よけ兼用の場合はそれより少し長く、足袋の上側が見えるか見えないか位が使い勝手が良いです。盛装用、きちんとした時用はそれより気持ち長めが良いです。
生地の選び方
図でサラシと書いてある部分は、新モスでもブロードでも、シーチングでも構わないです。お肌に直に触れるので、あたりが優しい生地が良いです。
本体側は、天然繊維でも化繊でも、クレープ生地、モスリンや(ウール)洋服の裏地(ベンベルグやキュプラ、ポリなど)、襦袢生地(絹)や麻など、薄手でしなやかな生地ならなんでも良いです。
生地の特性が色々あるので、暖かい・涼しい、チクチクしない、かぶれない、静電気が起こらない、肌に張り付かないなど、優先順位を決めて選ぶと良いです。
縫い方
手縫いでもミシンでも構わないです。
できるだけ薄い仕上がりの方が良いという説と、洗濯を繰り返すので頑丈な方が良い説、どちらも採用したいと思うので、生地のミミが使えればミミはそのままとか、頼りない感じがする場合は折ってステッチとか、生地に合わせて縫製仕様を決めれば良いと思います。
図では、サラシと本体生地のつなぎが折り伏せ縫いになっていますが、普通に縫い合わせて、適当な縫いしろ始末でも構わないです。まとめてロックでも構わないです。ゴロゴロしない感じが望ましいです。
手縫いの時は、さらしとの縫い合わせ部分はぐし縫い、縫いしろの始末はおりぐけがキレイだと思います。
裾よけを作る時のこと

お腰は本体部分が1枚布もしくは、そのサイズになるようにつなげた布で作りますが、二部式襦袢の下半身部分的に使う裾よけの場合は、長襦袢と同じ感じに作ります。たてえり、裾の折り返しがある事で、一枚布よりも、厚みというか重みが出て、ばさばさしにくいとか、体に沿いやすい気がします。
下図は、既成の襦袢の裾側にサラシをつけた感じのイメージ図です。こんな感じに作る場合、たてえりの標準寸法は2寸(7.5cm)なので、たてえり部分の出来上がり幅はそのぐらいにします。前身頃後ろ身頃は、適宜つなげてしまってよく、裾の折り返しは決まりはないので、生地の量と見た目のバランスかで決めて良いと思います。

たてえりの有無は、わかる人にしか違いが分からないと思うので、気にしない場合は、お腰を少し長めに作ってしまえば良いと思います。
下の写真は、自作裾よけです。たてえり部分は、生地がふかふかしているので、しつけで押さえてあります。

細部の縫い方に決まりはないので、お手持ちのお着物の様子と比較して、似た感じに出来上がっていれば問題ないです。
さらしは色々使えるので、用意しておくと良いかなと思います。



コメント