本式革細工ではない、なんちゃって革細工でハサミケース(ハサミカバー?)を作りました。ハサミに合わせて型紙を作ったので同じハサミをお持ちの方のお役に立てると嬉しい。
ハサミケースの材料とハサミ
今回作ったケースは、夫がストーマパウチをカットする時に使っているハサミ用。材料は布でもなんでもいいよーと言われたのですが、先端が鋭利なハサミなので手頃な革を使いました。
本格革細工ではなく、なんちゃって革細工ですが、自家用ならこれでいいんじゃないかと思う人の参考になれば幸いです。
完成したハサミケース
端切れの革を貼り合わせ、穴をあけて適当な麻紐でステッチを入れて完成の簡単工作でした。出来上がりサイズは、58mm×105mm。
材料
- 端切れの何かの革 厚さ約1.5mm。家庭用ミシンで縫える感じに柔らかいです。
- 麻紐 ヘンプコードとあるユザワヤで買ってきた適当な紐
革の端切れは、革屋さんでサンプル売ってたり、端切れ福袋的なパックだったりを使っています。タグにしたりひっかけるループにしたり、革の端切れは意外とあると便利なので、見かけたら買っておくと便利だと思います。ミシンで縫える的なキーワードがあれば、すごく固いとかはないと思う。
ただ、通販だと厚さとか手触りとか確かめられないのが難点。また、本格派レザークラフトではない場合、裏側の処理とかしないですむ革の方が扱いやすいとか、手抜きでも大丈夫な革である方が良いので、ユザワヤとかオカダヤとかの実店舗で買う方が安心かも。
麻紐は、タグとかつける用の麻紐だと思います。手芸コーナーというより、ラッピングコーナーにありそうな感じの紐で、かなりケバケバしています。蝋挽きしてみましたが、ケバケバは残りました。焼くと良いとか聞きますが怖いので焼きません。
蝋挽きのロウは、革細工なら蜜蝋らしいのですが、洋裁用のがあるのでそれを使いました。しゅっとロウを付けて、キッチンペーパーで挟んでアイロンかけました。
道具
レザークラフト用の道具はないので、手頃な道具をフル活用しました。夫の工具も借りてます。
- 麻紐が通せる位の太さの針 今回は刺繍針の一番太いの(3号)
- ポンチ スクリューポンチで1.5mmの穴を開けました
- 木工用ボンド
- ロータリーカッターとカッターマット
- ギザギザルレット
- 目打ち
- ハサミ
革をできるだけキレイに切る事で、本格レザークラフトのコバ処理を省こうという目論みなので、ロータリーカッターの刃は新品に交換することをオススメします。
夫から借りたスクリューポンチはなんか高そうなんですが、100均にもあったり、替え刃がセットで安いのもあったりするので、とりあえず用意しておくと便利でおすすめ。お裁縫でも穴開けるシチュエーションは多いし、目打ちで穴開けるよりキレイに穴開くので、ストレスもないし気分も良いです。
先が曲がったハサミのこと
刃先が鋭くて、よく切れる良いハサミ。穴をくりぬくように切るシチュエーションで使っています。ポーチに入れて持ち歩くので、ポーチもハサミもどちらも傷まないように、専用ケース作る事にしました。
ハサミケースの型紙の作り方と無料PDF
まず、ざっくりハサミをなぞります。書けたハサミの形の周囲に滑らかな曲線を引く感じでハサミぴったりの線をとりあえずひきます。その滑らかな線にゆとりをつければ、型紙が出来上がり。形は自由だと思うんですが、丸みが大きい方が革をキレイに切りやすい用に思います。
ゆとりは、ハサミを入れた時の厚み分と接着縫製に使う縫いしろ的な分の量。今回は、1.5cmのゆとりをつけてみました。
型紙の線が多少歪んでいても、カッターですすーっと切る時に滑らかになるので、あまりこだわらなくても良いし、型紙通りに仕上がらなくても問題ないので、目安的な感じでいいと思います。
少し使ってみましたが、すぽんすぽん抜けるとかいう事なく、よい感じのサイズ感だったので、後日の増産のためにPDF作りました。
切って使えるPDF型紙はここからダウンロードできます
ファイル名をクリックするとPDFが表示されます。ダウンロードボタンを押すと、ご覧になっている端末にPDFをダウンロードいただけます。ダウンロードいただいたファイルは印刷できます。
ご自由に使って頂ければ嬉しいですが、再配布はしないでください。ご利用にあたっての注意事項も一読いただければ幸いです。
革ハサミケースの簡単な作り方
①表と裏を接着する
まず、型紙通りに切った革2枚の端を木工ボンドで接着します。ハサミの入れ口部分は接着後は修正できないのでキレイに切るようにします。型紙通りでなくてもよく、刃がすーっと走るのに任せるとキレイ。
ボンドは薄く塗り、しっかり乾くまでクリップなどで押さえておきます。ボンドを塗るのは端から5mm程度までの部分。縫う部分(端から3mm程度)もポンチで穴を開けるので、ボンドゾーンでも問題ないです。
ボンドが乾いたら、周囲をロータリーカッターで化粧裁ちします。カッターの刃が出来るだけ垂直に当たるようにしつつ、削ぐように、休まず最初から最後まですーっと切ると、キレイに切れる気がします。
本格革工芸ならコバを磨く工程があるんですが、専用の液とかを用意するのもなんなので、磨かなくても大丈夫そうな、納得できる感じにカッターで整えます。ハサミとか普通のカッターで切ると裁ち目が荒れるので、ロータリーカッターです。
②縫う部分に穴を開ける
端から3mmのところに目打ちでうっすら線をひき、その上をジグザグルレットでなぞりました。ルレットを使ったのは、均等な間隔の目安をつけるためだけなので、定規やフォークを当てて位置を決めるでも、創意工夫でなんとか。
今回はジグザグルレットの跡を一つ飛ばしで穴開けすることに。分かりやすいように、目打ちでさらに押し込んで目立つようにしました。縫い目は、糸の太さとかにもよるので、本番いきなりではなく、はぎれで試して好みの長さを探ってください。
穴を開ける目安ができたら、目印を狙ってポンチですぽすぽ穴を開けていきます。本格派レザークラフトの場合は、菱目打ちで穴をあけていくようです。
今回は直径1.5mmの穴を開けました。ポンチは替え刃があると、好きな大きさで穴を開けられて良いです。目打ちだと小さい穴しか開けられなくて縫いにくくて、仕上がりが汚くなるので、ポンチをオススメします。
③穴のところをステッチ
ポンチで開けた穴を並縫いのように縫っていき、ゴールまで行ったら縫い戻る事で、ミシンで縫ったような見た目のステッチが出来上がり。本格派クラフトの場合は針2本を使って、縫い締めるように縫っていきますが、強度も見た目の美しさもそんなに求めないので、これでいいです。
できるだけ均等っぽい縫い目を目指してみましたが、ぶきっちょにはこれで限界。最後まで縫えたら、目打ちで縫い目に糸端を押し込んでボンドで固定してできあがり。
裏もこんな感じ。はぎれ革を使っているので、表と裏が違う革になってますが、そこまでちぐはぐではない感じに仕上がったので良かったと思う次第。
糸がケバケバしている部分もボンドをつけて押さえました。ボンド乾くの待ち中に写真撮ったので、白い部分が見えてます。
乾燥時間を除くと1~2時間でできる、なんちゃって革工作。簡単に作れて楽しいので、ぜひぜひどうぞ。
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