夫リクエストのワイドパンツを紳士服っぽい仕立てで作りました。
ワイドパンツの型紙
気に入っているパンツとほぼ同じ形で、でもウールでちゃんとした感じのパンツが欲しいリクエストに応える企画。元になったパンツは、カツラギっぽい生地のカーペンターパンツです。分類的には、ワイドシルエットのストレートパンツだと思います。
型紙の作り方は、型紙用の不織布をパンツに当てて、ざっくり輪郭を写し取る方式。前パンツは比較的簡単ですが、後ろパンツは前パンツより幅が広く、ぺったり平らには置けないので、布にぴったり合わせやすい不織布が良いです。幸いにも先染めチェック生地だったので、布目もわかりやすくて助かりました。
カーペンターパンツだったので、後ろパンツはヨークつき。ヨークはヨークで写し取り、ダーツを開いて後ろパンツにくっつけました。ダーツの位置は、文化のメンズウェアⅠを参考にしました。
このテキストは、メンズの原型や、シャツとパンツの型紙の書き方、補正の仕方、仕立て方が書いてあります。教科書だけあって、基礎知識とか歴史などもあり、読み物としても楽しいです。
使用生地と副資材
生地
パンツ本体生地は、トマトセレクト館で購入のウール生地。普通のスーツ生地っぽい感じのストライプです。160センチ幅で、1.2mほど使いました。1メートルあたりの単価は1580円なので、お安くスーツっぽいパンツが作れました。
裏地は、膝裏にベンベルグ、ポケットにコットンスレキ、ベルト裏にノンカールマーベルトを使いました。
マーベルトの縫い付けは、こちらの記事です。間違っているかもしれないので、こんな風にしたのねー的な参考になれば幸いです。
副資材
副資材としては、婦人服用の柔らかい接着芯、メタルファスナー、ホック、後ろポケットに1.5cmボタンを使いました。
下の写真は、ズボンの前開き部分。左側がマーベルトです。ホックがついている部分は、折り返して手でまつっています。
前カンというか、フックは、白と黒があって、黒を選んでみました。真っ黒に塗ってあるとかではなく、いぶし銀っぽい色で、かっこいいです。たぶん白はクリアな普通のシルバーなんだと思います。
ファスナーは紳士のズボン用のミトラタイプ。ぴったり長さでは売っていないので、長さは調整します。
メタルのミトラは廃番になったらしいので、もしメタルの方が好きという感じだったら、みつけたら買っておくと良いと思います。夫はメタルの方が頑丈そうで好きだそうですが、ミトラの曲がっている部分は本当に効果があるのか気になります。廃番はメタルだけで、エフロンのミトラはあるので安心です。
出来上がりと着画
本格紳士服パンツ風仕様だったので、婦人服のパンツや、カジュアルパンツとはかなり違う手順の部分が多く、ほどいたり、やり直したりが多かったですが、なんとか出来上がりました。模様合わせは失敗しました。
意外と手縫いの部分が多かったです。また、ウールはアイロンが効きにくいのか、ふっかりした感じになってしまいました。着物だとぴっちり折ってない方が良かったりとかあるんですが、紳士服はどうなんでしょう。裾の折り目もふんわりというか、ぴしっとしていないんですが、ぴしっとなるまでアイロンがんばるべきなんでしょうか。
下の写真は、パンツの履き口部分をがばっと開いた、裏たっぷり部分。見返しの裏地がファスナー開き止まりより下まで付くとか、ウェストベルトにステッチしないとか、膝裏という前側だけ裏地がつくとか、靴ずれという裾のすり切れ防止パーツの縫い付けとか、色々勉強になりました。
テキストは2冊、それぞれ仕様が違うので、出来そうな範囲でいい感じに仕様をミックスしてゴールまで辿り着いた感じです。
本にあるけど、反映しなかった仕様は、天狗とかいいう前開きのタブみたいな部分。本人に聞いたらいらないとの事で、つけていいません。また、本格メンズ服の後ろの方玉縁ポケットは、ステッチがない仕様なんですが、アイロンかけても落ち着かなかったので、上側にステッチ入れました。
文化の教科書メンズウェアⅠの方は、ダーツの周りとかポケット周りとか、ステッチ沢山入っている感じなので、好きなやり方で良かろうと思いました。
ベルトループは、夫が使いたいベルトに合わせて太く長くしています。紳士服らしさが減ってカジュアル寄りになった気がします。
サマーウールではないので暑いのでは、と思ったんですが着てくれたので写真撮ってきました。
センタープレスがあった方がよいかも?いらないかも?という所が気になりますが、センタープレスは難しそうなので、これで良いのであればこれで許してほしい。
ストーマの都合もあるので、お腹周りにゆとりを持たせて欲しいといわれて、ゆったり目なんですが、ゆったりしすぎて、縦にシワが出てしまいました。ベルトで締める時に均等に散らしてくれれば良いのかも。
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