色々な考え方や方法があるので、気に入ったものを取り入れて進化していくと良いと思います。一例になれば幸いです。
襦袢と二部式襦袢と肌着
着物を着る時は、肌着を着て、長襦袢を着て、長着(着物）を着て、帯を締めて完成ですが、外側が問題なければ、内側はどうなっていても大丈夫と思っています。お洗濯しにくい長着に、できるだけ素肌が触れないようにする役割が果たせれば良いと思うのです。
普段着・日常着は、いい感じに適当に着て構わないと思っています。素材的には木綿・ウール・ポリが気楽で好きです。
襦袢のこと
襦袢は、長着（着物）の下に着るものです。普通のお着物の下に着て、衿や袖口、袖の振りが外から見えます。ワンピースのような長襦袢のほか、上下二分割した二部式襦袢や、各種うそつき仕様の襦袢もあります。
最小構成は、呉服屋さんでの試着の時に使う、衿だけ襦袢みたいので、なんとかいけるはずですが、それなりに技がいりそうなので、まだ試した事はないです。
下の図の右二つが長着の下のイメージです。伊達締めじゃなくて腰紐の人もいらっしゃると思うし、ベルクロ式の腰紐とかコーリンベルトとか、細部はなんでもありなので大ざっぱなイメージとして見てやってください。
襦袢の役割は以下です。納得のいく範囲でどういう仕様にするのか決めると良いです。
- 着物の着姿を整える
- 簡単に洗えない長着を汗や皮脂で汚さない
- 半襟や袖でコーディネートのアクセント
また、長着（着物）との素材の相性などもあるので、組み合わせを検討する時は、一度着て動き回ってみる方が良いです。静電気がやたら起きる組み合わせや、サイズが合ってるハズなのにやたら袖が飛び出すとか、お着物着るには部品が多いので、色々な不具合が起こる事も多いです。
肌着のこと
ブラ・パンツを下着とした時の肌着に相当するもの。上下ばらばらでもワンピースでも良く、消耗品なので色々試せます。
肌着の役割は、以下な感じ。
- 簡単に洗えない絹モノの長襦袢を汚さない
- 汗を吸収して快適に過ごせる
- 温度調節
- 滑らないので、長襦袢の着崩れ防止
上の写真は、練習で縫った肌襦袢。素材はさらしです。
正装・盛装の時や、着付けてもらう時は、肌着（肌じゅばん＋お腰）を着て長襦袢を着る方が美しい着姿になると思いますが、普段着は好きに着て構わないと思っています。
上半身は襟ぐりが大きく開いたババシャツやキャミソール、下半身はお腰がわりにペチコートやペチパンツ、レギンスでいけます。ただ、素材によっては、静電気が起こって足にまとわりついたり、滑りが悪くて絡まったり、ずり上がって来たりするので、始めての組み合わせの時は、おうちで動き回って問題ないか確認してからの方が安心です。
なんだかんだ言ってますが、腰回りウエスト周りの紐が少ない方が楽なので、浴衣用のワンピースが一番出番が多いです。
下着のこと
肌着の下は、普通の下着で良いですが、着姿を良くしたり、過ごしやすくするにには、着物の時用の下着を用意する事をおすすめします。
上は胸のボリュームを抑える和装ブラとかスポーツブラとかフラットブラが良いです。和装ブラのファスナーが邪魔だと思うので、私はフェリシモのフラットブラです。ぺったんなのでノーブラでもいけるんですが、ぺったんすぎて着姿が貧相なので、少し鳩胸になるといいなと思っています。
下は浅履きのパンツをおすすめ。普通のパンツだと、トイレの時にパンツを下ろしにくいので、ローライズで飾りのないシンプルなパンツが良いです。レースとかは意外と外に響くので、シンプル一番ですが、薄すぎると脱ぎ履きが大変なので、始めてパンツを履いた時は、お出かけ前にトイレを試す方が良いです。
パンツを下ろさないでトイレができる股割れパンツという選択肢もありますが、上級者用の気がします。
普段着着物のこと
盛装正装じゃなく、紬・小紋の普段着といってもオフィスカジュアルな普段着ではない、作業着とかおうち着な日常着を普段着と思っています。紬でも小紋でも、素材が木綿、ウールのもの。
木綿・ウールは、和裁の教科書によるとオールシーズン単っぽいですが、実家は寒冷地だったので、冬用はウールも袷だったりします。
何か言われた時に普段着なんですという逃げ口が用意できる事もあって、ウールや木綿が好きです。すぐわかるポリも好き。あくまで個人の感想意見です。よろしくお願いします。
襦袢類のサイズ調整について
リサイクル品や既製品、頂き物の着物や、自分のサイズが変わってきたりすると、長着のサイズが色々になってきます。襦袢は長着に合わせたサイズでないといけないのですが、襦袢も仕立て直しや新調してると大変なので、そういうサイズばらばら対応の一環としても、二部式襦袢や替え袖システムをおすすめ。
替え袖の時は、くっつける時に多少サイズの調整ができますが、サイズが合うハズの組み合わせでも、着付け終わった後、なぜか合わない時があるので、安全ピンやクリップ、輪ゴム類は持って出かけると安心です。
調整のしかた
長着と襦袢の裄（ゆき・首の付け根から袖口まで）、袖の振りの幅が揃っている方が楽ですが、箪笥の中身がそうとは限らない状態になっていきがちなので、そういう時は、見えない所で調整します。
調整するにあたっては、着る前であればざくざく縫えますが、すでに着ちゃっている時は、クリップで挟むとか、止まればなんでもよいです。誰かに止めてもらうと楽です。
安全ピンは引っかけた時とかに生地が傷む可能性があるので避けたいですが、余裕がなければ安全ピンでも。
袖口から出る・振りが飛び出す
袖口から飛び出す時は、表に響きにくい肘あたりで余分をつまみます。肩でつまむと、外に響いて悪目立ちする事があります。
振りから飛び出す時も、袖口側の奥（下）の方で折ると良いです。生地の都合などで元気に飛び出してくる場合は、小銭などを折った部分で包んで輪ゴムなどで止めるとオモリになって落ち着きます。
袖丈 ふりの長さ
袖丈が長すぎて振りから見える部分がだぶつく時は、ちょっと長い程度であれば、振りの奥、袖口の下で折ると、だぶだぶしなくなる時があります。かなり長い場合は、着付けの時に気づくと思うので、無茶せずに替え袖をチェンジする方が色々疲れないと思います。
間に合わなかった時は、袖付けあたりをつまむよりは、袖下を折ってピンや両面テープで押さえる方がキレイな気がします。振りが飛び出さなければ、あまりばれないと思います。
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